わずかな隙間から始まった、小樽市ゴルフ場の蜂駆除

本日ご紹介するのは、小樽市のゴルフ場様からいただいたハチ駆除のご依頼です。
ことの始まりは、施設の方からの一本のご連絡でした。
「建物に電線を通している、ほんのわずかな隙間。そこからハチが出入りしているようなんです」
このようなご相談は、実はとても多く寄せられます。そして、こうした「わずかな隙間」ほど、見えない場所で巣が育っているサインであることが少なくありません。
まずは現地調査。一匹のハチが告げる”季節の変わり目”
現場に到着し、まずはお客様にお話を伺います。そして問題の箇所をしばらく観察していると──
やはり!
電線まわりの隙間から、一匹のスズメバチが姿を現したのです。
【ン…!
】
私はその一匹を慎重に捕獲し、種類を確認しました。
【やはり…
】
それは、ケブカスズメバチの働き蜂でした
ここで一つ、季節の話をさせてください。この時期、クロスズメバチやマルハナバチといった比較的おとなしいハチは、すでに働き蜂が羽化して活動を始めています。しかし、攻撃性の高いスズメバチの働き蜂を私が確認したのは、今シーズンこれが初めてのことでした。
つまりこの一匹は、単なる一匹ではありません。「これから巣が一気に勢力を拡大していく」という、危険な季節の到来を告げる合図なのです。
逆に言えば、この段階で発見できたことは、不幸中の幸いでした。なぜかならば、ケブカスズメバチの巣は8月から9月にかけて急激に巨大化し、個体数もはね上がるからです。そうなってからの駆除は、危険度も難易度も格段に上がってしまいます。
屋根裏への潜入調査。電線に絡みつく巣を発見
働き蜂の出入りを確認した以上、巣はこの建物の内部にあるはずです。私はさっそくハシゴをかけ、屋根裏へと潜入調査を開始しました。
暗い屋根裏をライトで照らしながら、慎重に奥へと進みます。
すると──
【あった

】
まだ比較的小ぶりではあるものの、間違いなくケブカスズメバチの巣です。それは建物に引き込まれた電線に絡みつくようにして、ひっそりと営巣していました。
ここからは、特に慎重さが求められる場面です。手順を一つでも間違えれば、女王蜂や働き蜂を取り逃がしてしまい、再営巣につながる恐れがあるからです。
逃げ道を断つ。屋内からの一斉駆除作戦
今回私が選んだ作戦は、まずハチが外部と出入りしている穴を先に塞ぎ、逃げ道を完全に断つこと。その上で、屋根裏の内側から一気に駆除します。こうすることで、外へ逃げる個体を最小限に抑えることができるのです。
防護服にしっかりと身を包み、いざ屋根裏へ。
正直に申し上げますと、まだ6月とはいえ、防護服を着込んでの屋根裏作業は想像を絶する暑さです…
汗が止まりません。しかし、そこはプロの仕事。弱音を吐いている場合ではありません。
慎重に巣へと近づき、専用の駆除器具で狙いを定めます。一発で確実に仕留めるべく、まるでスナイパーのように呼吸を整え──
【ブシュューーーン
】
薬剤を巣へ向けて噴射しました。
手応えは十分。見事に巣を捉えました
一件落着……と思いきや、まさかの強襲
巣を破壊し、これで作業は完了かと思われたその瞬間でした。
【ブォォォォォォォ〜〜ン

】
ものすごい羽音とともに、一匹のハチが私に襲いかかってきたのです。それはまるで、断末魔の叫びのような激しさでした。
正体は──女王蜂
「この恨み…はらさでおくべきかぁ〜
」とでも言わんばかりの猛烈なスピードで飛び回ります。
しかし、ここで取り逃がすわけにはいきません。私は冷静に対応し、この女王蜂もしっかりと仕留めました
これで本当に完全決着──。そう思いながら、仕留めた女王蜂を何気なく確認したときのことです。
その女王蜂の正体は、”乗っ取りの達人”だった
【ン…!コレはッッッ

】
私は思わず目を疑いました。
ケブカスズメバチの女王蜂だとばかり思っていたその姿は、まったくの別種。
ナ・ナント──チャイロスズメバチの女王蜂だったのです

(右側がチャイロスズメバチの女王蜂)
これは非常に珍しいことです。ワンシーズンを通してハチ駆除を続けていても、チャイロスズメバチに巡り合えるのは数えるほど。緑が深く、自然豊かなゴルフ場という環境ならではの、貴重な遭遇と言えます。
そしてこのチャイロスズメバチ、ただ珍しいだけのハチではありません。ハチの世界でも知られた、恐るべき巣の乗っ取り屋なのです
チャイロスズメバチの女王蜂は、働き蜂がまだ10匹にも満たない、他種のスズメバチの初期段階の巣に単独で侵入します。そして、その巣を作った女王蜂を頑強な毒針で刺し殺し、巣を乗っ取ってしまうのです。
乗っ取りはそれだけでは終わりません。チャイロスズメバチは特殊なフェロモンを使い、残された働き蜂たちに「自分は仲間だ」と認識させます。そして宿主だった働き蜂たちに、自分が産んだ卵の世話までさせてしまうのです。
今回のケースを整理すると、こうなります。
ケブカスズメバチの巣に侵入

ケブカ女王蜂を排除

ケブカ働き蜂を支配

チャイロ軍団へ乗っ取り
まさに、ハチの世界のクーデターが進行している真っ最中だったのです
やがて宿主であるケブカスズメバチの働き蜂たちの寿命が尽きると、巣にはチャイロスズメバチだけが残ります。こうして、乗っ取りが完成するというわけです。
毒性はオオスズメバチ以上とも。プロでも油断できない相手
チャイロスズメバチの恐ろしさは、その生態だけではありません。凶暴性はMAX、飛行スピードも桁違いに速い。さらに毒性については、あのオオスズメバチをも上回るとも言われているほどです。
私のような専門業者であっても、防護服なしでは到底太刀打ちできない、危険きわまりない相手なのです。
今回は、チャイロスズメバチによる乗っ取りが進行していたケブカスズメバチの初期巣を、女王蜂もろとも駆除することができました。何より、巣がまだ小さい初期段階で発見できたことが、安全な駆除につながった最大の要因です。
まとめ|「たった数ミリの隙間」を、どうか侮らないでください
「たった数ミリの隙間だから、大丈夫だろう」
そう思っていても、その奥では着々と巣が大きく育っているかもしれません。今回のように、外から見える入口はほんのわずかでも、屋根裏という見えない空間で巣が成長していたケースは決して珍しくないのです。
そして時には、チャイロスズメバチのような希少かつ危険な種が潜んでいることもあります。種類の見極めを誤れば、思わぬ事故につながりかねません。
だからこそ、ハチの出入りに気づいたら、ご自身で対処しようとせず、経験と装備を備えた専門店にご相談ください。今回のように初期段階で発見できれば、安全に対応できるケースも多くあります。
ハチ駆除は、早期発見・早期対応が何よりも重要なのです
「家のわずかな隙間から、ハチが出入りしている気がする」
それは、見えない場所で巣が育っているサインかもしれません。小樽市・札幌近郊でハチのお悩みがございましたら、どうぞお気軽に【蜂駆除専門店】池沢屋までご相談ください。
動画をご覧いただく方は
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